NTTデータは7月21日、金融機関の営業店窓口向けに「Prexifort-OCR(プレキシフォートOCR)金融版」を8月8日から提供を開始すると発表した。同ソリューションはOCR(Optical character recognition:光文字認識)の技術を活用した「Prexifort-OCR」に金融機関の窓口業務向けの機能を追加したものとなる。Prexifort-OCRは、スキャナーで画像化した手書き文字や印字文字から文字情報を抽出・認識し、テキストデータに変換するOCR認識ソフトウェア。
同ソリューションの主な特徴とメリットとして、OCR活用対象書類の拡大やOCR認識精度の向上、支援機能が挙げられる。OCR活用対象書類の拡大では、帳票定義不要の「キーワード認識機能」やマウスで「囲って認識機能」により、入出金伝票といった定型帳票に加え、非定型帳票や税公金書類、本人確認書類、バーコードなどに利用を可能としている。
OCR認識精度の向上に関しては、OCR利用上のネックとなる乱雑な手書き文字や悪い画質であっても認識精度を確保することで、迅速かつ正確なデータ入力を可能とし、金融機関窓口で用いられるスタンド型スキャナー(オーバーヘッド型スキャナー)特有の、影の入り込みや帳票の傾き、折れ、カールなどに特殊な画像補正技術を適用している。
また、口座番号や金額など最も重要な数字項目には手書き文字特有の文字のかすれや、筆記のくせ、小さく記入された文字などに対し、強化を図った「雑書き数字認識機能」を適用するほか、金融機関名辞書機能により、金融機関名や支店名のOCR認識結果を正しい名称で補正するという。
支援機能については、作業負荷の大きい各OCR関連作業を自動化技術を用いて支援し、自動帳票定義ツールで素早く簡単・正確に帳票定義作業の実施を可能としている。発行主体が多岐にわたり、様式もさまざまな私製帳票にも対応しており、帳票定義作業の負荷を軽減。
さらに、スタンド型スキャナーに用紙を置くと同時に自動的にスキャン・帳票判別行う先読みスキャン機能により、読み取りボタン操作からOCR処理までの時間を短縮することに加え、誤読・不読データの自動収集・分析機能により、継続的なOCR精度の向上を実現しているという。