タイププロジェクトは21日、試作フォント生成ツール「Drop&Type (ドロップ アンドタイプ)」が武蔵野美術大学に導入されたことを発表した。
「Drop&Type」は、Adobe Illustratorで作成した文字のアウトラインデータを専用シートに入れ、ドラッグ&ドロップするだけで、OpenTypeフォントフォーマットの試作フォントを生成できるソフトウェア。これにより、デザイナーや学生はフォント化における技術的な困難さを感じることなく、オリジナルデザインの試作フォントを生成可能になる。
また、武蔵野美術大学では、2016年4月に共有コンピュータールームにある32台のMacに同ソフトウェアを導入しており、来年度にはさらに64台への導入が予定されており、2017年末までに96台にインストールされる予定ということだ。
武蔵野美術大学 視覚伝達デザイン学科研究室では次のように述べている。「学生が自身でデザインした文字を、実際に使用するためのフォント化に苦労していました。フォントにできずに、一文字ずつアウトラインデータでレイアウトすることも多くありました。Drop&Typeを導入することで、フォント化の時間が短縮でき、何度でも文字のデザインの修正を繰り返すことができるので、作品のクオリティが上がることが期待できます」
また、タイププロジェクト代表取締役社長・鈴木氏は「自分がデザインした文字を、試作フォントとして使用することでデザインの方向性を確認するとともに修正点にも気づくことができます。学生の皆さんに『Drop&Type』を使っていただくことで、文字制作や作品発表の機会が増えることを楽しみにしています」と述べている。
なお、「Drop&Type」は、StdNの範囲(Adobe-Japan1-3プラスJIS2004字形)までの文字種から和文および欧文の全角の280字を任意に選択して生成でき、その試用フォントは商用利用も可能となる。学校法人は特別契約で購入できる。