富士通と富士通システムズ・イーストは7月20日、TOTOベトナム工場向けに原料を紐付けた全工程の生産状況や品質情報を可視化するシステムを開発したと発表。TOTOベトナムの第1工場において7月1日より稼働開始している。

同システムは、素材調合や収縮率の調整など繊細な作業が必要とされる衛生陶器の製造現場を革新するもので、ICタグなどを活用して仕掛品の進捗・品質情報だけでなく、作業手順など熟練工のノウハウを含むあらゆる情報を収集し、デジタル化するもの。

製造工程におけるトレーサビリティイメージ

作業員が検査情報を入力するタブレットは、理解を助ける図面表示やタッチ入力機能など操作性を重視した独自開発のアプリケーションを搭載。モノや人が生み出した情報を効果的に活用するIoT(Internet of Things)技術を導入したことで、データ化が難しかった熟練工のノウハウの可視化や統計的なデータの活用による分析が可能になり、高品質な製品の安定的な生産につなげてられるという。

タブレットで検査情報を入力する様子