ウィンドウズ デジタルライフスタイル コンソーシアム(WDLC)は7月19日、学力とPC所有の関連性を把握することを目的に、中学生~大学生の子どもを持つ30歳~59歳の親、1548人を対象に実施した子どものPC利用実態に関する調査の結果を発表した。

調査によると、偏差値65以上の中高生の3人に1人がマイPCを所有していることがわかった。偏差値65未満の中高生と比較するとマイPCの所有率に約1.5倍の差が生まれる結果となり、偏差値が高い学生のほうが所有率は高く、学力とマイPC所有の相関関係があることが見受けられる結果となったという。

偏差値65以上の学校に通う中高生のPC所有率(左)/偏差値65未満の学校に通う中高生のPC所有率(右) 資料:WDLC

子どもへマイPCを与えるタイミングは、中学、高校、大学の「入学」という節目が最も多く、偏差値65以上の大学生で見ると、高校時代にはすでに3人に1人がマイPCを所有しているという結果になった。

偏差値65以上の学校に通う大学生のPC所有時期 資料:WDLC

中高生全般で見ると、親がマイPCを子どもに買い与える理由は、受験も含めた「自宅学習」あるいは「学校の授業サポート」が高く、「学習効果」を最も期待していることがわかった。また「子どもの将来のため」や「自分で調べて解決する力をつけてもらうため」とICT教育の波を受け、ITリテラシーの必要性を感じて子どもへマイPCを与えることも、1つのきっかけになっていると考えられるという。

「マイPC所有」による変化について 資料:WDLC

2020年以降の大学入試改革の影響を受けると言われている中学生を見ると、「現行の試験から変わることを知っている」が過半数を超え、PCを所有している層が非所有層と比較して20ポイントも高い結果に。さらにPCを所有している層の過半数となる50%はすでに何かしらの対策を取っているという結果になった。具体的な入試内容はまだ決まっていないが、2020年以降、PCを利用した試験(CBT方式:Computer Based Testing)の導入が検討されており、今後ますますマイPCの重要性が高まるといえるのではないかと調査ではまとめている。

大学入試改革に関する認知度とPC所有 資料:WDLC

同調査の結果から、WDLCでは今後、子どもへのPC訴求を強化するための長期的な活動に注力していくとし、第1弾として、PCを管理する親に対し、オンラインでペアレンタルコントロールの訴求を開始した。ポータルサイトには今後、子ども向けのPC啓発コンテンツや、小さいときからPCを使って活躍している方の事例など、コンテンツを継続的に追加していくとしている。