高齢化が進むなか在宅患者に対応した医療サポートの需要が増している。病院をはじめ、介護サービス、訪問看護、診療所と関わるネットワークの情報も関係者全員ができるかぎり共有できた方が良い。

ソニーネットワークコミュニケーションズが展開する在宅ケア業務支援システム「bmic-ZR」(ビーミックゼットアール)は、在宅患者ケアに必要なデータをタブレット端末やスマートフォンなどのデバイスと、体温計や血圧計、血糖値計、パルスオキシメータ(脈拍や酸素飽和度などを計測する医療機器)が近距離無線通信技術であるNFC(Near field communication)リーダーで連携する。

NFCを介したバイタルデータの記録例(同社資料より)

リーダーに乗せるだけのスマートな方法で自動取得、デジタル化されたデータは、報告書作成支援機能や各種連絡機能、申し送り機能などケア関係者間、家族との情報共有が滞りなく行えるように設計されているシステムだ。

今回同社は、国内約2,500の診療所で利用されているというメディカル インの診療支援ソフト「RS_Base」との連携を発表した。1998年に内視鏡のファイリング目的に作られ、お医者さんたちの意見を取り入れながらバージョンアップを重ねるソフトで、各種電子カルテシステムとの連携実績も多い。

連携機能では、bmic-ZRホームからRS_Baseの呼び出しが可能になり、利用者画面の自動切り替え、bmic-ZRで記録・作成した処置の内容(テキストメモ、体温、血圧、脈拍、SpO2などのバイタルデータ、写真など)を簡単な操作でRS_Baseへ自動登録できるようになる。RS_Base連携機能は、7月下旬に先行提供を開始。10月予定の正式リリースまでは無償で提供される。ほか、Android端末向けの入力支援アプリケーションのカスタマイズなどbmic-ZRホーム運用支援アプケーションの開発も個別で提供。同社は今後もbmic-ZRの外部連携機能を強化、業務運用支援アプリのラインナップを拡張していく。