ヴァイナスは7月14日、クラウドやオンプレミスなどのHPCサーバ環境に対応するクラウドコンピュータ利用支援システム「CCNV(Cloud Computing NaVigation system」の最新バージョンとなる「v2.3」の受注を7月15日より開始すると発表した。また併せて、CAE、アプリケーションのクラウドコンピュータを利用したオンデマンドサービス「V-SaaS」の提供も同日より受注開始することも発表した。
最新版となるCCNV v2.3では、同社が提供してきた汎用流体ソルバーで強化版OpenFOAMとも言える「HELYX」をHPCクラウドサーバにてオンデマンド利用を可能とした「HELYX on Cloud」を搭載。同ソリューションはクラウドの特長であるスケーラブルなHPCクラスタサーバの構築やアプリケーションの設定を自動化し、契約期間中であれば、どこからでもCCNVを介してHELYXソルバーによる解析計算を実行することを可能とする。契約形式としては、従来のようにHELYXの年間契約を交わす必要はなく、V-SaaSを契約することにより、利用が可能となる。7月15日より受付が始まるのは「HELYX on AWS」で、8月29日には「HELYX on SoftLayer」の受付開始を予定しているほか、将来的にはMicrosoft Azureにも対応する予定だという。
また、CCNV v2.3では、製品設計やCAE業務の過程で生成される大規模なデータや画像、各種ドキュメントをセキュアに保存、共有するためのCAE用オンラインストレージ「CC-Drive」(別途、契約が必要)や、iOS向け無料オンラインコンテンツビューア「CC-Cabinet」も統合され、より使い勝手が向上した。
なお同社では自動車関連を中心に船舶、重工業、建築分野などを中心に販売を行うことで初年度8000万円、CCNV v2.3とそれを基盤とするCC-Drive、HELYX on Cloudなどのクラウド関連商品で初年度2億円の販売を目指すとしている。