三菱電機は7月11日、下水・工業排水再生システムの省エネ化・コンパクト化に向け、オゾン水洗浄式・浸漬型膜分離バイオリアクター(Eco-MBR)の実証実験をシンガポールで開始したと発表した。
Eco-MBRは、ろ過膜を高濃度のオゾン水で洗浄することで膜の透水性を高めるとともに、ろ過によって生じる膜の目詰まりの要因である有機物を分解・除去することで、従来の一般的なろ過膜を使用した浸漬型MBRと比較して、膜表面積当たり2倍以上の処理水量を実現したもの。これにより、ろ過膜本数が削減され、省エネ化、コンパクト化が期待できる。
同社は今回、シンガポール公益事業庁(PUB)がチャンギ水再生プラントで取り組んでいるMBRプロジェクトに参画し、PUBおよびシンガポール国立大学ウォーターリサーチセンターの協力のもと、実証実験を通してEco-MBRの性能検証を行っていく。
実証実験は2016年12月まで行われ、同社は2018年度の事業化を目指すとしている。