NECは7月8日、同社のディスプレイソリューション事業の概要や商品を説明するメディアツアーを、東京三田のNECディスプレイソリューションズ ショールームにて行った。
NECのディスプレイソリューション事業の中心は、ディスプレイとプロジェクタ。ディププレイは、PC向け以外にも、デジタルサイネージ、大型マルチスクリーン、電子黒板なども扱っている。
プロジェクタについても、明るさ3,000~4,000ルーメンの一般ビジネス用途から、33,000ルーメンの映画館向けなど幅広い。
これら製品の設計、開発、製造はNECディスプレイソリューションズが行い、販売はNECが行う。
NEC パートナーズプラットフォーム事業部長 浅賀博行氏によれば、販売先の9割は海外で、同氏は「NEC本体よりもグローバル化が進んでいる」と語る。また、同氏は国内映像事業については、「映像とIT技術を組み合わせて新しい価値を提供するVisual-ICTを展開している」と説明した。
NEC パートナーズプラットフォーム事業部長 浅賀博行氏 |
NECディスプレイソリューションズ 執行役員 中谷久嗣氏は、プロジェクタについて、今後は光源を高色域/高コントラストで2万時間の耐久性があるレーザー光源に順次切り替えていくと語った。
中谷氏によれば、海外の販売比率は35%が南北アメリカ、36%が中近東、アフリカ、ロシアを含む欧州、14%が中国、アジアパシフィックが6%で、日本は9%だという。
ここでは、ショールームの展示物で、普段あまり目にすることが特殊用途の製品を紹介する。
ユニバーサルデザインのスタンド型サイネージ
こちらは、イトーキ製のスタンドと組合わせたユニバーサルデザインスタンド型サイネージ。車椅子の座ったまま操作できるように工夫されている。公共施設での案内表示の用途を想定しているという。
店舗向けミラーサイネージ
ミラーサイネージは、特殊なガラスを使用した鏡のようなミラーサイネージ。ディスプレイの存在を隠したスタイリッシュな内装にしたい場合に利用されるという。ミラーの裏側にディスプレイを配置し、ガラス越しにディスプレイを見ることになる。オプションでガラスをタッチ対応にしたり、上部に人感センサーを取り付け、人が近づいたときだけ反応するようにもできるという。
インタラクティブウォールシステム
こちらは、2台の超短焦点プロジェクタを利用して、継ぎ目のない大画面を実現するもの。電子黒板キッドやタッチモジュールを組み合わせることで、電子ペンや指での書き込みにも対応する
モバイルプロジェクタ
重量1.4kgでWi-Fi接続も可能なモバイルプロジェクタ「NP-L102WJD」。明るさは1,000ルーメンでWXGA相当の解像度がある。
カラーマネジメントディスプレイ
Adobe RGBの99.3%をカバーするという、正確な色を再現するカラーマネジメントディスプレイ「LCD-PA302W-B5」。バックライトの経年変化にともなう輝度や色の変化を内蔵センサーで検知して補正する。
12,000ルーメンのレーザー光源モデル
フルHD対応で12000ルーメンのレーザー光源プロジェクタ「NP-PH1202HLJD」。4台のプロジェクターを使って、4K(3840×2160)映像の投写が可能なタイリング機能に対応する。主な用途は大教室や大会議室、ホール、レンタルステージなど向けだという。