OKIエンジニアリング(OEG)は7月11日、パワー温度サイクル試験設備を増設し、車載用LSIの信頼性試験基準である「AEC- Q100規格」に準拠した試験を強化したと発表した。
パワー温度サイクル試験を実施するにはLSIを断続的に動作させる試験治具が必要となるが、治具を製品ごとに用意しなければならず、LSIメーカーにとって試験実施の障害となっている。
「AEC-Q100規格」は多くの自動車メーカーに採用されているため、自動車分野に進出する半導体メーカーは同規格に対応する製品を増やしている。しかし、それに伴って自社の試験設備や技術者が不足することから、試験を外部委託するケースも増えている。OEGでは従来から同規格対応の試験サービスを提供してきたが、今回は特に要望の多い「パワー温度サイクル試験」の設備を増強した。
パワー温度サイクル試験にはLSIを断続動作させる試験治具が必要だが、製品ごとに用意せねばならず、LSIメーカーにとって試験実施の障壁になっている。これに対し、OEGでは試験治具の設計、製作も含めてワンストップで試験サービスを提供し、顧客のニーズにスピーディーに対応するとしている。
OEGは「車載用半導体は今後、各メーカーによりますます多品種が製造されると見込まれ、試験の需要も高まる」と予想しており、引き続きAEC-Q100試験の実施対応力を強化し、車載品の設計、開発、製造を支援していくとしている。