札幌市立大学、AVCテクノロジー、コーポレーション・ミヤ、日本マイクロソフトは7月8日、高齢者の自己健康管理をICTで支援するシステム「もっと E-KURASHI(仮)」を共同で開発し、2017年の一般サービス開始を目指して、札幌市内の高齢者を対象とした「シニアの自己健康管理システム 実証研究」を2016年7月13日より開始することを発表した。
「もっと E-KURASHI(仮)」は、札幌市立大学の看護学部とデザイン学部を中心とした異分野融合チームが2009年から開発し運用している遠隔看護システム「E-KANGO」をベースに開発した自己健康管理システム。実証研究の実施期間は、2016年7月13日~2016年11月7日の約4カ月間となる。
今回開始される実証研究は、札幌市のシニア向けパソコンコミュニティ「新陽パソコン倶楽部」のメンバーを中心とした約50名のシニアユーザーが参加し、ユーザーは使い慣れたご自分のパソコンやタブレットで、体温・体重・服薬など日々の健康指数を入力して、健康状態をセルフチェックするというもの。
入力されたデータはマイクロソフトのパブリッククラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」に蓄積され、個人を特定しない形で分析が行われ、自己健康管理システムの機能拡張に活用される。
実証研究終了後、2017年度中の一般サービス開始を目指し、「もっと E-KURASHI(仮)」のデータ解析機能を強化し、シニアユーザーにとって、「『もっと』」役立つ健康情報をフィードバックする機能を実現する。
また、入力されたデータの解析結果をもとに、医療スタッフとのビデオ通話によるコミュニケーションを実現する機能も搭載する予定で、さらに今後の研究として、「Microsoft Bot Framework」を使った自動化サービスも搭載予定。