プライム・ストラテジーは7月7日、ISTS組織委員会が運営する宇宙技術および科学の国際シンポジウム「ISTS」のWebサイトにWordPress実行環境「KUSANAGI(くさなぎ)」が導入されたことを発表した。
「KUSANAGI」は同社が仮想マシンイメージとして開発、オープンソース・ライセンスにて無償提供するWordPress実行環境。ページキャッシュ非使用時でも、4vCPU最大性能時でWordPress実行時間3ミリ秒台、1秒当たりの同時リクエスト数1000超を、ページキャッシュ利用時は4vCPU最大性能時に1秒当たりの同時リクエスト数6万超を実現する。
ISTSの旧サイトでは、「アクセスが多い国外における表示速度やページ遷移に時間がかかっていた」「煩雑化したマルチサイト構成のため、WordPressをアップデートできておらず、セキュリティの面で懸念があった」「会期中にアクセスが集中した際など、サーバがダウンしかねない状況だった」などの課題を抱えていたという。
これらの課題解決に加え、管理画面のユーザーインタフェースが古く、今回のタイミングで一新するため、「KUSANAGI」が導入された。
「KUSANAGI」はさまざまなパブリッククラウド上で提供されているが、ISTSはKUSANAGI for SoftLayer」を採用。Webサーバはnginx、PHP処理系はHHVM、DBはMariaDB Galera Serverで運用している。
また、Real-time CDN「Fastly」を採用することで、開催年に短期的に集中するアメリカ・ドイツ・フランスを中心に、最近では中東や東南アジア、中国、韓国などの国外からのアクセスに対するパフォーマンスを向上している。
ISTS組織委員会事務局 事務局長を務める清水美和子氏は、「情報量が膨大になりすぎ、ページ更新やページ遷移に時間がかかって、仕事に支障が出るレベルになっていた。また、国際シンポジウムなので国外からのアクセスも短期的に集中するが、他国からのアクセスが集中した時は特に応答が遅くなり、サーバダウンしかねない状況になっていした。前回開催の終了後、次回に向けて『このままではまずい』という判断でKUSANAGIを導入した。次大会開催時アクセスが集中した際、KUSNAGI導入の効果に期待したい」とコメントしている。