It's F.O.S.S.に7月1日(米国時間)に掲載された記事「Canonical Considering To Drop 32 Bit Support In Ubuntu」が、UbuntuのメーリングリストにUbuntu 18.10までにi386版のサポートを終了してはどうかという提案が行われたことを伝えた。今のところ決定されていないが、i386版のサポート終了へ向けた具体的な動きが始まったことになる。
提案されている内容をまとめると次のとおり。
- Ubuntu 16.10、17.04、17.10はi386版のカーネル、ネットブート、インストーラ、クラウドイメージの提供を継続する(ただしデスクトップとサーバ版のISOイメージの提供は終了)。
- Ubuntu 18.04 LTSではi386版バイナリの実行機能は提供するものの、それ以外の提供は終了。
- Ubuntu 18.10では仮想環境やコンテナの内部でのみi386版バイナリの実行をサポート。
i386版のサポートを終了することでビルドやサポートにかかる費用や労力を軽減する狙いがあると見られる。
低電力プロセッサなどを搭載した組み込み機器も最近では32ビットプロセッサから64ビットプロセッサへ移行しつつあり、32ビット版のディストリビューションへの需要も減りつつある。特に高い性能が求められるデスクトップやサーバでは32ビット版の需要は高くない。Ubuntu以外のディストリビューションでも32ビット版のサポート終了へ向けた取り組みは進められており、今後同様の取り組みが継続していくことが予想される。