日立製作所は6月29日、鉄道システム事業のグループ会社である日立レールイタリアが、イタリアの鉄道運営会社であるTrenitaliaと同社の新型車両として最大300編成の2階建て車両を26億ユーロ(約3000億円)で供給することに合意したと発表した。まずは、39編成(195両)を3.33億ユーロ(約380億円)で受注した。
今回納入する車両は、日立レールイタリアが製作を担当する新型の2階建て通勤車両で、イタリアの有名画家と同じ「カラバッジオ」と名づけられた。新車両は、人間工学に基づいたレザーシートや多目的スペースの設置などにより、より快適な乗車空間を乗客に提供するという。
車体は、ピストイア工場とレッジオカラブリア工場で、モーターや電気品をはじめとしたコンポーネントはナポリ工場で製作される予定。
1編成(5両)の全長は136m、乗車定員は656名であるほか、新型車両の最高速度は時速160kmで、1万6000km以上にわたるイタリアの在来線に投入される予定。