米Googleは6月27日(現地時間)、「Project Bloks」という研究プロジェクトを公表した。子供向けタンジブルプログラミングの設計・デザインをサポートするオープンハードウエア・プラットフォーム作りに取り組んでいる。

タンジブルプログラミングは、ブロックのような直接手で触れられるモノを使って組み立てるようにプログラミングする。実体験を伴うインターフェイスであるため、子供向けのプログラミング学習に利用することで、子供たちが遊びながら直観的にロジックを理解できるようになる。

Project Bloksは2013年にスタートしており、これまでの活動でモジュラーシステムの設計がまとまっている。モジュラーシステムは以下の3つで構成される。

  • Pucks:「オン/オフ」「移動」「ジャンプ」「量の調整」「再生」など、様々なインタラクションを示すパーツ。
  • Base Boards:Puckの土台になるボードで、Puckが置かれると静電容量センサーを通じてインストラクションを読み込む。複数のBase Boardを接続することが可能。
  • Brain Board:Raspberry Pi Zeroが用いられた処理能力と接続性を担うボード。Base Board(または複数が連なったBase Board)がBrain Boardに接続されると、Brain Boardがインストラクションを読み込み、それらをWi-FiまたはBluetoothを通じて接続されたデバイスに送信する。

Puck

Base Board

Brain Board

Project Bloksを活用したアイディアの例として、同プロジェクトのサイトでは、ブロックの組み合わせを変えてセンサーの働きを試せる「Sensor Lab」、楽器ツール「Music Maker」、パーツを接続しながらコーディングする「Coding Kit」などを紹介している。

「温度が下がったらライトが点灯する」というようにインプットからアウトプットまでをデザインしてセンサーの実験を行える「Sensor Lab」

異なる楽器を重ね、音量を調整、ループさせるなどして作った音楽をワイヤレススピーカーで鳴らす「Music Maker」

コードを形にしたパーツを組み合わせて、ロボットなどの動きをコントロールする「Coding Kit」

Project Bloksはリサーチプロジェクトであり、将来Bloksをベースにした製品が実現するか現時点では分からないが、GoogleはProject Bloksのサイトで、同プロジェクトへの参加を希望する教育関係者、メーカー、開発者、デザイナー、研究者、報道関係者などの登録を受け付けている。