SCSKは6月20日、システム開発プロジェクトの管理に必要な機能を実装したプロジェクト管理環境およびサーバリソースをオンデマンドで簡単に調達できる機能を併せ持つクラウド型開発環境サービス「PrimeCloud for Developers(プライムクラウドフォーデベロッパーズ)」のメニュー体系を刷新し、新たにエンタープライズシステムにおけるDevOpsを支援する機能やデータ連携機能を追加するなど機能を強化した発表した。
近年、企業が新たなシステム開発基盤としてクラウドサービスの積極的な活用を開始しており、所有から利用への流れは加速する傾向にある。また、変化するビジネス環境に対応していくためには、クラウドサービスの柔軟性を活用し、業務アプリケーションもスピーディーかつフレキシブルに開発・運用・改善していく必要があるという。
同社では、このようなニーズに応えるためクラウド型開発環境サービス「PrimeCloud for Developers」に開発部門と運用部門のコミュニケーション効率化による業務スピードの向上や、ハイブリッドクラウド環境におけるシームレスなデータ連携を可能にする各種機能を追加し、提供することとした。
今回、追加した機能はシステム監視情報の自動起票、ビルド(ソースコードファイルを独立したソフトウェア生成物に変換するコンピュータ上で実行されるプロセス、またはその結果)・テスト自動化環境、データ連携環境などが挙げられる。
システム監視情報の自動起票機能は監視システムにて検知した情報を同機能へ速やかに連携し、確認対象の情報としてプロジェクト管理環境「Redmine(レッドマイン)」へ起票。これにより、従来運用部門に依頼し収集していたシステムの運用情報を開発部門がタイムリーに参照可能となる。
また、ビルド・テスト自動化環境では、オープンソースソフトウェアである「Jenkins(ジェンキンス)」を採用し、ビルド・テストの自動化を支援する機能を提供。従来は手作業で行っていた作業の自動化が図れるとともに、業務効率の向上およびスピードアップが期待できるという。
さらに、データ連携環境はオンプレミス環境とクラウド環境に分散したデータを素早く、簡単に連携させるETLサービス。利用頻度の高いデータ連携アダプタを事前に組み込んでおり、利用量に応じた課金体系となっている。今後、同社では2017年3月までに30社への提供を目指す。
価格は基本サービスが初期費用、月額費用ともに無料で、プロジェクト管理環境サービやFastAPP環境提供サービスなどは別途有料。なお、PrimeCloud for Developersは「開発~運用~改善」のサイクルの高速化ニーズに応えるため、開発と運用の連動を促進する機能を順次追加していく方針だ。