米IBMは6月13日(現地時間)、オンラインストアを持つユーザー向けにWeb版Apple Payを提供することを発表した。今秋以降、オンライン上の顧客向けにWeb版Apple Payを支払い方法の選択肢として提供し、iPhone、iPad、Macで買い物をする際に時間のかかる手続きを削減し、より確実な購入手続きの完了を支援するという。

これにより、消費者は決済時に詳細な個人情報を手入力した上でクレジットカードを取り出して、特定の支払い情報を提供する必要がなくなり、自宅のMacや外出先で自分のiPhoneやiPadを用いて、1回タップするだけで購入手続きを終えることが可能になる。

Web版Apple PayはIBMのWebSphere CommerceまたはクラウドでIBM Commerceを利用するユーザーに提供される。現在、WebSphere Commerceは1万2000を超えるオンライン・ストアで利用されており、それらの小売企業がシームレスで一貫性のあるパーソナライズ化したオムニチャネルでのショッピング体験を提供できるよう支援している。

さらに、セキュリティーとプライバシーはApple Payの核となる要素であり、消費者がWeb版Apple Payでクレジットカードやデビットカードを使用しても、実際のカード番号はデバイス本体にもAppleのサーバにも保存されることはない。

その代わりに、固有のデバイスアカウント番号を割り当て、暗号化されたうえでデバイス上のSecure Elementに保存する。各トランザクションは、固有の動的なワンタイム・セキュリティ・コードによって承認される。

IT担当者は、シンプルなソリューションパックを利用することでビジネスユーザーにApple Payを提供できる一方、ビジネスユーザーはウィジェットによってこの機能を各自のコマースサイトに簡単に追加できるとしている。