3Dプリンティングソリューション企業のストラタシス・ジャパンは、ダイハツ工業およびトップデザイナーと連携し、ダイハツの軽オープンスポーツカー「COPEN」(コペン)向けのカスタマイズ可能な3Dプリンティングによる外装パネル「Effect Skin」を実現したプロジェクト紹介動画を公開した。

Effect Skinプロジェクトのコンセプト

このたび同社が実現した「Effect Skin」とは、3Dプリンティングを活用したコンシューマー向けエンドユースパーツ製造により、ダイハツ「COPEN」をカスタマイズ可能するためのクルマ用外装パネル。ストラタシスとダイハツ、そしてznug design(ツナグ デザイン)の根津孝太氏、3DクリエイターSun Junjie氏との提携により実現したもの。

デザイナーらは、複雑な幾何および有機的形状を持つ15種類のEffect Skinをデザイン。それらはパラメータの調製によってを変化させることができるため、購入者は自分だけのデザインのCOPENを入手できるという。

また、Effect Skinは、ストラタシスの「Fortus Production 3Dプリンタ」を用いて、外観の再現性に優れたASA熱可塑性樹脂で作製され、高い耐久性と紫外線抵抗性を備えているという。今回はフロントとリアのバンパー、フェンダー用のパーツが作製され、現在は市販化に向けて準備が進められているということだ。

なお、ダイハツ技術本部製品企画部の藤下修氏は、Effect Skinプロジェクトについて、「かつて開発に2~3か月を要したものも2週間で制作できるようになりました。3Dプリンティングによるオンデマンド生産がサプライチェーンの効率化にもたらすメリットは明らかです。これはまたお客様にとって、製品をより身近なものにすることができます」と述べている。

一方、デザイナーのZnug Design 根津氏は、高度なカスタマイズやリッチなデザイン要素が伴うオンデマンドのパーツ生産における3Dプリンティングについて「このプロジェクトは、従来の製造や加工手法では実現することは不可能でした」と述べている。

プロジェクト紹介動画は、YouTubeにて視聴できる。