NTTドコモとエリクソンは6月13日、第5世代移動通信システム(5G)の実現に向け、サービスに合わせて効率的にネットワークを提供するネットワークスライシング技術の実証実験を行い、複数の異なるサービスをそれぞれのサービスに合った効率的なネットワークに収容することに成功したと発表した。
ネットワークスライシング技術とは、低遅延・高信頼・高セキュリティなどの要求条件が求められる5Gにおいて、ネットワークを仮想的に分割(スライス)することで、顧客が利用するサービスの要求条件に合わせて効率的にネットワークを提供する技術。
今回の実験で、ドコモはネットワークスライスを選択または作成する機能の設計を行い、エリクソンはエリクソンのクラウド製品を用いてネットワークスライスのサービスを管理する基盤を実装した。
同実験の成功により、単一のネットワークにすべてのサービスを収容する現在の運用とは異なり、共通のネットワーク基盤上にネットワークスライスをサービスごとの要求条件に合わせて仮想的に構築し収容することで、サービスに必要な高いレベルの要求条件を効率的に実現できるようになるという。
また、1つの端末が複数のネットワークに並列して接続可能になるため、コネクテッドカーにおけるV2X通信(高セキュリティ、低遅延9と、インフォテイメントサービス(広帯域)など、大きく異なる要求条件を持つ複数のサービスを1つの端末で利用可能になるとしている。