fossBytesに6月9日(米国時間)に掲載された記事「Firefox 48 Enables Electrolysis, Brings "Largest Change Ever" By Bringing Multi-process」が、次の安定版バージョンとなる「Firefox 48」で「Electrolysis」の機能がデフォルトで有効になると伝えた。Firefoxは当初の取り組みから7年ほどかけてこの困難なプロジェクトを離陸させることになる。
歴史的にWebブラウザは単一のプロセスとして実装されてきた。これに対し、当時後発のWebブラウザとして登場したGoogle Chromeが一石を投じる。Chromeは「マルチプロセスアーキテクチャ」と呼ばれる仕組みを採用し、単一のプロセスではなく役割ごとに複数のプロセスとして動作する仕組みを取った。この仕組みはマルチコア/プロセスの性能を発揮しやすく、メモリの再利用効率の高さ、一部がクラッシュしても全体がクラッシュしない堅牢性などを実現した。
FirefoxはこうしたChromeの動きを受けてChromeのマルチプロセスアーキテクチャのアイデアと同じような構造の実現へ向けた取り組みを2009年に開始。この取り組みは「Electrolysis」と呼ばれ、Firefoxのアドバンテージを高めるものとして高い注目を集めた。「Electrolysis」は困難なプロジェクトと評価されていたが、今回ついに安定版でこの機能が有効になることになった。