米PTCは6月6日から9日まで米マサチューセッツ州ボストンで開催されている年次イベント「LiveWorx 2016」においてアジャイル開発ソリューション「AgileWorx」を発表した。
AgileWorxはソフトウェア開発では一般的なアジャイル開発のプロセスをハードウェアにおいても適用可能とするクラウドベースのソリューション。
ハードウェアにおけるアジャイル開発では、ソフトウェア、メカ(機械)、エレキ(電気)の設計を同時に短いサイクルで進めていくため、各設計チームの開発プロセスの管理が重要となる。
発表によれば、AgileWorxを用いることで各チームの開発状況、他チームの進捗などをチーム全体で共有したり、開発ストーリーの優先順位を柔軟に変更することが可能になるという。また、既存の品質管理システムと連携するため、コンプライアンスおよび品質基準を逸脱することなく、より効率的な開発プロセスを実現するとしている。
ハードウェアにおけるアジャイル開発について説明した米Scrum IncのJoe Justice氏は「どの業界でも役に立つ手法だ。競争力の観点から企業は採用せざるを得なくなるだろう」とコメントした。
また、LiveWorx 2016ではアジャイル開発の手法およびAgileWorxを用いて会期中に車を作り上げるイベントを開催。完成した車は安全テストを行ったあと、実際に販売する計画とのことだ。
なお、日本における提供開始時期および方法については未定。