ルネサス エレクトロニクスは6月7日、2016年12月期第1四半期(4-6月、Q1)の業績予想を発表し、2016年4月14日以降に発生した熊本地震の影響により、80億円の特別損失が発生する見込みであることを明らかにした。
今回の地震では、同社の前工程拠点であるルネサス セミコンダクタマニュファクチャリングの川尻工場や後工程の一部生産委託先が被災。これにより、生産ラインの稼動停止による機会損失として、売上高140億円が減収となり、営業利益も80億円の減益が見込まれるとする。また、不稼動・低稼働による損失で20億円、建物・設備などの固定資産修繕費で50億円、棚卸資産の廃棄損などで10億円の、合計80億円の特別損失が計上される見込みだという(保険金10億円の利益を含んだ額)。
また、第1四半期の半導体売上高見通しについては、地震の影響による140億円の減収に加え、非注力製品の撤退に伴う売上減少もあり、前四半期比で222億円の減収となる1410億円、全体の売上高もこれらの影響を受ける形で、前年同期比で19.1%減、前四半期比で13.6%減となる1450億円となることが予想されているほか、営業利益も前年同期比224億円減、前四半期比57億円減となる100億円となることを予想している。
なお同社は2016年6月28日に開催予定の株主総会にて承認されることを条件として、決算期を従来の4月1日~翌年の3月31日から、その年の1月1日~12月31日へと変更することを計画している。そのため、2016年の事業年度は2016年4月1日~12月31日までの9カ月間となる予定である。