Intelは6月6日(米国時間)、リアルタイム分析やインメモリコンピューティングなどの分野に向けたCPUとしてBroadwell-EX(開発コード名)ベースの「Intel Xeon E7 v4ファミリ」を発表した。
同ファミリは14nmプロセスで製造され、1CPUあたりのコア数は前世代の「Xeon E7 v3ファミリ」では18コア/36スレッドであったが、24コア/48スレッドに引き上げられている。またLast-level Cache(LLC)の容量もコア数の増大により60MBまで拡張されている。メモリについては、新たに128GBの3DS LR-DIMMをサポート。これにより、1ソケットあたり24枚までDIMMが搭載できるため、最大3TB、8ソケットシステムであれば24TBのメインメモリを活用することが可能となる。
また、Xeon E7 v4ではRAS((Reliability Availability Serviceability)機能である「Intel Run Sure Technology」の強化が実施されたほか、キャッシュスヌープの方式として1パッケージ内のコアを分割して、複数のCPUとして見えることを可能とする「Cluster on Die(COD)」を採用。分割の割合は1:1となり、それぞれのプロセッサは独立して動作することが可能だ。
これらの機能拡張などにより、競合となるIBM POWER8搭載システム比で24コア品の「Xeon E7-8890 v4」の場合、性能を40%向上させつつ、消費電力は50%低減することが可能であり、コストパフォーマンスとしては10倍高めることが可能になると同社で説明している。
なおプラットフォームとしては前世代と同じ「Brickland-EX」を利用可能であり、Xeon E7 v3からの置き換えを図ることも可能だという。また、SKUとしては、4コア品から24コア品まで11製品を用意。1000個あたりの単価は1223ドルからとなっている。
型番 | コア数 | 周波数 (GHz) |
LLC (MB) |
価格 (ドル) |
---|---|---|---|---|
E7-8890 v4 | 24 | 2.2 | 60 | 7174 |
E7-8880 v4 | 20 | 2.2 | 55 | 5895 |
E7-8870 v4 | 20 | 2.1 | 50 | 4672 |
E7-8867 v4 | 18 | 2.4 | 45 | 4672 |
E7-8860 v4 | 18 | 2.2 | 45 | 4061 |
E7-4850 v4 | 16 | 2.1 | 40 | 3003 |
E7-4830 v4 | 14 | 2.0 | 35 | 2170 |
E7-8891 v4 | 10 | 2.8 | 60 | 6841 |
E7-4820 v4 | 10 | 2.0 | 25 | 1502 |
E7-4089 v4 | 8 | 2.1 | 20 | 1223 |
E7-8893 v4 | 4 | 3.2 | 60 | 6841 |