本稿では、弊誌にて掲載しきれなかった大学・研究機関の研究成果に関するニュースリリースをご紹介する。今回は、5月30日~6月3日付けのリリースからお届けしたい。 宇宙・物理系 理研など、遷移金属酸化物で量子ホール効果を実現 岡山大、新型の超伝導体「トポロジカル超伝導体」を実験的に証明 東大、光子の自在な同期に成功 核融合研、核融合プラズマを長時間維持するためのコツ 東大、レーザー照射で消磁と金属化を放射光で観測 東工大、地球中心核条件下での鉄の電気伝導度測定に成功 物質・材料・化学系 神戸大、水道水の浄化に使われたアルミニウムの挙動 理研、ペルフルオロアルキル化合物の実用的な合成法 横市大など、光センサータンパク質の構造を原子レベルで解明 阪大、「加熱」「すり潰し」で可逆的に発光する金化合物を合成 九大、エステル合成の実用的でリサイクル可能な不均一亜鉛触媒を開発 京大、2種類のナノファイバーを自発的に構築する分子ペアの発見 東大など、半世紀に渡るコバルト酸化物の謎を解明 東北大、浮いたグラフェンナノリボンの大規模集積化合成に成功 東大、低電力・高集積化を可能にする磁気メモリ材料 バイオ・生命科学系 基礎生物研など、メダカのオスはメスがライバルオスを記憶することを妨害 理研、新規タンパク質定量法「MS-QBiC」による体内時刻の測定 理研、シビレエイ発電機を開発 理研など、アミロイドペプチドの凝集を阻害する生体反応を発見 理研、正確な場所情報には海馬CA3からの入力が重要 東大、アミノ酸排出輸送タンパク質YddGがアミノ酸分子を輸送するしくみ 北大、ナチュラルキラーT細胞のインターフェロンγ産生機構の解明に成功 名大、古代家畜ヤギのDNA系統を解析 長崎大、ハクセンシオマネキはメスがオスの発する求愛の音を聴いて配偶相手候補を選ぶ 国立環境研、野ネズミの精巣と精子への原発事故後の放射線の影響 東大、腸脳軸を介した新しいエネルギー代謝調節機構を解明 東北大、脳と行動の雌雄を分かつ遺伝子のスイッチを発見 医療系 東北大、肺高血圧症の新規治療標的を同定 TMDU、膵臓がん発症の早期段階にはタンパク質分解酵素複合体の活性化が必要 阪大、再手術リスクが低い高耐久性の心臓人工弁移植手術に成功 九大、脊髄ミクログリアに発現するモルヒネ誘発性痛覚過敏の原因分子を同定 京大、タンパク質の立体構造上の変異解析により治療標的となり得るがん遺伝子を検出 京大、再発性多発軟骨炎に関連する遺伝子型の同定 OIST、ADHDを持つ児童が環境変化にうまく適応することができない原因 東大病院、食道癌診断におけるDPP-IV活性検出プローブの有用性 東大病院、膵癌の早期診断に役立つ血中の反復配列RNA の高感度測定法を開発 東大病院、転写因子STAT3を介した子宮内膜の再構築と子宮の再生の仕組み 東大、痛みを支える KIF 分子モーター その他 神戸大、子育ての方法は将来こどもにどのような影響を及ぼすか 東北大、避難指示区域家屋内における放射性セシウム汚染の評価 阪大、誕生日前後の死亡リスクの増加傾向を明らかに 九大、東アジア域の人的活動による窒素化合物の日本周辺海域への影響 静岡大、生ゴミからの直接発電に成功 岡山大は、六角形構造を有する物質CuxBi2Se3においてトポロジカル超伝導状態を発見した