ユーグレナは5月25日、微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)粉末の抽出液において、感染性胃腸炎を引き起こすロタウイルスの増殖抑制効果を確認したと発表した。
同成果は、3月4日に特許出願され、5月14日に開催された「第70回日本栄養食糧学会」にて発表された。
今回の研究で同社は、アカゲザルの腎細胞にロタウイルスを吸着させ、濃度の異なるユーグレナ粉末の抽出液を添加した培地にそれぞれ入れて培養。この結果、すべての濃度でユーグレナ粉末の抽出液を加えてないものと比較して有意にロタウイルスの増殖の抑制を確認した。
また、ユーグレナ粉末の抽出液の添加のタイミングを、ウイルス吸着時期、ウイルス増殖にかかる1サイクル(16時間)を4つに区切ったそれぞれの時期に分け、各時点においてロタウイルスの活性を確認したところ、特に培養前期に起こるウイルスの侵入と、細胞内に核酸が放出される「脱殻」の段階で、ロタウイルスの増殖を抑制している可能性が示唆されたという。