F5 Networksは5月24日、BIG-IP 12.1など、アベイラビリティとセキュリティ関連のサービスをシームレスに統合し、デバイス管理を簡素化するとともにITインフラストラクチャのオーケストレーションを改善するソフトウェアベースのソリューションを発表した。
今回、アップデートが発表されたのはデリバリコントローラ(ADC)製品であるBIG-IP製品群のシステムソフトウェア「BIG-IP」、BIG-IPを統合管理するためのソフトウェア製品「BIG-IQ Centralized Management」、アプリケーション配信ポリシーを展開するためのプラットフォーム「iWorkflow」。
最新のBIG-IP 12.1は、オンプレミスおよびハイブリッドのクラウド環境に対し、パブリッククラウドとの統合およびセキュリティ ポリシーとともにアプリケーション サービスを提供する。また、詳細な分析と幅広いデバイスIDの追跡を可能にする、カスタマイズ可能な独自のボット検出手法を備えたBIG-IP Application Security Manageを通じて、Webアプリケーションの防御機能が高められている。
BIG-IQ Centralized Managementは、F5 BIG-IP製品の運用を簡素化する視認性、レポート機能、ライセンス管理機能、管理機能を備えている。今回発表された5.0ではBIG-IP Access Policy Managerにも対応し、最大200の物理および仮想デバイスにおける管理、アップデートおよびアプリケーションサービスの設定を同時に行い、最大5000件のBIG-IPライセンスに対応することが可能になった。
iWorkflowの最新版2.0は、トラフィック管理やセキュリティなど、ネットワーク サービスのオーケストレーションを実現することにより、アプリケーション展開を加速する。テンプレートの利用により、コネクタ経由でのCisco ACIやVMware NSXなどサードパーティの管理ソリューション、あるいはSDKによるAnsible、Chef、Puppetなどのオーケストレーション技術を通じて、iWorkflow GUI経由でポリシーを直接展開することが可能になる。
また、AWSとAzure環境に対するサポートが拡張された。具体的には、アプリケーションサービスを動的に拡大縮小することのできるAWS autoscaleを組み込み、アベイラビリティ ゾーン全体を通じた高度な可用性をアクティブ/スタンバイモードで確保するとともに、Azure Security Center向けのF5 WAF機能が追加された。
BIG-IP 12.1はすでに提供が開始されており、BIG-IQ Centralized Management 5.0およびiWorkflow 2.0の提供開始は、2016年第2四半期に予定されている。