DTSは、建築用3Dプレゼンテーションソフト「Walk in home」の新バージョンとなる「Walk in home 16」の販売を開始する。発売日は5月20日。価格はオープン。

住宅内の風の流れをシミュレーションし、省エネかつ快適な室内環境の検討を可能にする「通風シミュレーション」など、5つの新機能を搭載した

「Walk in home 16」は、ハウスメーカーの営業担当者の利用を想定した3Dプレゼンテーションソフト。地域や季節の風の流れをシミュレーションし、開口部(ドア、窓など)や空調の配置など省エネを意識した室内環境をイメージ可能にするための「通風シミュレーション」を中心に、5つの新機能を搭載した。

新製品リリースの背景には、ライフスタイルの変化などにより、住宅に求められる性能として「省エネ」への関心が高まっていることがあるという。また、国土交通省が2014年に発表した「環境行動計画」では、2020年を目処に新築住宅・建築物の省エネルギー基準義務化を目指しているなど、時代のニーズに対応する意味もあったとのことだ。

「通風シミュレーション」以外の新機能としては、建物を見上げた際に空と建物の見える割合を算出し、図面化する「天空図」、レンダリングのソフトウェアエンジンへの対応による「V-Ray画像出力」、建築基準法で定められている「日影規制」の判定に必要な「日影図」の出力、屋内の立体構造を明瞭に表示するための「外壁の透過」がある。また、屋外スロープの手すりの表現など、住宅の部位のグラフィック機能の強化や、Windows10への対応も行われた。

このほか、同社は「Walk in home」とも連携可能となっている、都内山間部の地方自治体向けのWebシステム「空き家調査・活用システム」を開発、2016年4月より稼働開始している。施主の住宅に関わる情報を閲覧可能なASPサービス「住宅履歴管理システム」を活用し、地図(「Google マップ」および「Google ストリートビュー」)と連動した空き家の情報管理やインターネット公開が行える。これにより、空き家調査の負担軽減や効率化の促進を見込んでいるほか、「Walk in home」と組み合わせて空き家の購入・賃貸希望者に向けた情報提供を行うといった活用方法を提案している。

なお、同社は「Walk in home 16」の販売目標として、年間販売目標数が1,500本、累計販売目標数が約2万本という数値を掲げている。