ミラクル・リナックスは5月17日、運用統合ソフトウェア「Hatohol(はとほる)」を活用してMicrosoft Azureが監視できる仮想マシンテンプレートを開発し、同日より無償で提供開始した。
今回、ミラクル・リナックスが開発した仮想マシンテンプレートは、OSSの運用統合ソフト「Hatohol」と、OSS運用監視ソフトウェアZabbixをベースに開発した統合システム監視ソリューション「MIRACLE ZBX」、さらにAzure対応のエンタープライズLinux OS「Asianux Server 7」が1クリックで自動構築できるARM(Azure Resource Manager)テンプレート。
同テンプレートに含まれるHatoholは、Azureポータルからアラートを受信するAzure監視プラグインが組み込まれており、仮想マシン自身の障害やPaaSの障害と、Zabbixで検知したゲストOSの障害情報を一元管理できるもの。
「Hatohol」の仮想マシンテンプレートを利用する利点としては、Zabbixが事前にセットアップされているため、エージェント監視を始めとしたAzure上の仮想マシンの監視が可能になる。また、Hatoholの監視統合の機能により、オンプレミスで動作しているZabbixの障害情報を統合できる。
システムや部門ごとにAzureアカウントを分けて運用している場合でも、それぞれで動作しているZabbixの障害情報を統合して監視。さらに、HatoholにAzure監視プラグインを組み込んでいるため、Azureポータルで設定したアラートを受信し、Zabbixで検知したゲストOSの障害と並んで、仮想マシンそのものの障害やPaaSの障害などを検知、監視できるようになる。
これにより、クラウド移行を検討するOSSユーザーは、従来と同様の構成をクラウド上でも展開できるほか、クラウド運用監視の仕組みを活用することで、安心して利用できるクラウドを選択できるとしている。