大塚ホールディングス(大塚HD)は5月16日、米国ReCor Medical(ReCor)の超音波腎デナベーション治療デバイスの日本を含むアジア10カ国・地域における独占開発・商業化の権利を取得することに合意し、ReCorと契約を締結したことを発表した。

腎デナベーション治療は、既存の治療では効果が期待できない高血圧患者の腎交感神経を、カテーテルを用いて焼灼することで腎交感神経の過活動を抑制し、血圧を下げるという新しい治療法。ReCorは超音波腎デナベーション治療デバイス「Paradise」の開発を世界で展開しており、欧米において高血圧患者を対象とした比較試験であるRADIANCE-HTN試験を、米国FDAのIDE認可を得たうえですでに開始している。

同契約により大塚HDは、超音波腎デナベーション治療デバイスの治療抵抗性高血圧患者対象の臨床開発を、同社傘下であるJIMROを中心に日本で実施することになる。同社代表取締役社長兼CEOの樋口達夫氏は、「今回の提携により、医薬品のみでは満足な効果が得られず、高い医療ニーズが存在する分野において、医療機器をベースとした治療を提供することで、患者さんにとって福音となると同時に、新たな戦略的事業展開につながるものと期待しています」とコメントしている。