QEMUプロジェクトは5月11日(米国時間)、「QEMU - Open Source Processor Emulator」において、QEMUの最新版となる「QEMU 2.6」の公開を伝えた。QEMUはオープンソースで開発されているマシンエミュレータおよび仮想化機能。仮想化アプリケーションのエンジンとして活用されているほか、クロスアーキテクチャビルドなどで使われている。
「QEMU 2.6」の主な特徴は次のとおり。
- vringアクセスの最適化によるVirtIOパフォーマンスの向上
- SDL2/SPICEを使ったGUIにおいてOpenGL/VirtGLサポートを追加
- TCG(Tiny Code Generator)へx86インストラクションセットの追加
- VFIOにAMD XGBEプラットフォームパススルー機能を追加
- MIPS R6仮想プロセッサ機能追加
- Raspberry Pi 2エミュレート機能追加(実験段階)
QEMUはさまざまなアーキテクチャのプロセッサをエミュレートすることが可能。仮想化機能のエンジンとして使われるほか、クロスアーキテクチャでのパッケージビルドなどにも利用されている。プロセッサパワーが弱くストレージ性能も低いマシン向けのパッケージをハイパフォーマンスが期待できるx86_64アーキテクチャのマシン上でビルドするといった用途にQEMUが使われている。