オリンパスは4月26日、医療機器の主要製造拠点の1つである青森オリンパス(青森県黒石市)に新棟を建設し、同9月末より本格稼動を開始すると発表した。

青森オリンパスの俯瞰図

青森オリンパスで生産されている製品は主に内視鏡治療で用いられる処置具や外科手術用エネルギーデバイスなどとなる。

今回、新棟として総額27億円を投じ、鉄骨造2階建て、延床面積9000平米の建屋を建設。主な特徴は製造ラインの集約と拡張により、生産効率の向上を図り、磐石な生産体制を実現したほか、外壁を二重にすることで建屋の防虫防鼠対策と、塵や埃のないクリーンルーム環境とした。

また、すべての照明にLEDを採用し、フリークーリング(中間期や冬期に冷却塔を用いて冷水を製造するシステム。冷凍機を稼動しなくてすむため、省エネルギーが期待できる)を採用。さらに、ユーティリティースペース(休憩所)の新規設置と乗用エレベーターを設置し、従業員の働きやすさを向上させた。

加えて、新棟の稼動後には既存棟の改修も行う。改修時期は2016年10月に開始し、2017年7月の完了を予定している。具体的には食堂の改築(座席数を約2倍に増加)やパウダールームの新規設置、大会議室の新規設置(最大100人収容可能)、多目的トイレ設置、正面玄関前の車寄せに屋根を設置、正面ロビー内の製品展示スペースを拡大などを計画。

同社は、医療事業のさらなる飛躍を目指して、医療機器の主要製造拠点(会津・白河・青森)の生産能力増強・生産効率向上・BCP(事業継続計画)対策を図り、盤石な生産体制の構築を目的とした新工場棟建設計画を2012年12月に発表。すでに、白河および会津は、竣工している。