P5は4月26日、患者のがん組織検体における複数の遺伝子変異を解析し、解析結果と合わせて患者の治療に役立つ可能性のある国内外の最新治験情報などをレポートにまとめ、医師向けに提供するプラットフォーム「P5がんゲノムレポート」を構築し、5月より提供開始すると発表した。

同サービスは、米国の国立がん研究所を中心に行われているがんの臨床研究「NCI-MATCH」の中で検証された検査をもとに構築されたもの。対象となるのは、乳がんや大腸がん、肺がん、肝がんなどを含む固形がん全般。

同社は、病院から検査の受託を受けたのち、患者のがん組織検体を預かり、国内の施設にて次世代シーケンサーを利用し、数十以上のがん関連遺伝子の配列を調査。これにより得られた解析結果をもとに、がんの発症に関わると想定される遺伝子変異を特定する。また、これらの遺伝子変異情報に加え、効果を示す可能性のある薬剤やその遺伝子変異を持つがんに適した国内外の最新治験情報などを合わせてレポートにまとめて提供する。

同サービスのために、WHO(世界保健機関)が運用するICTRP、およびNIH(アメリカ国立衛生研究所)が運用するClinicalTrials.govの情報を統合した治験情報に加えて、製薬企業が提供する最新治験情報も集積した包括的な治験情報データベースが用意された。

同社はエムスリーとも連携し、エムスリーグループが提携する全国1200の医療機関に対しても同サービスの導入を進めていくとしている。

「P5がんゲノムレポート」サービス概要図