NTTファシリティーズは4月26日、データセンター事業者に対し、同社独自のDCIMから得られた電力・空調設備などの運転情報を活用・分析し、改善提案をする新たな保守サービスの提供を開始すると発表した。
データセンター内などで、ICT設備とファシリティ設備を統一して管理・見える化する仕組みの1つにDCIM(Data Center Infrastructure Management)がある。しかし、DCIMの使用にはフロアレイアウトなどの作成、電力・温度などの各種センサーの登録、それらの情報の収集など、事前準備が必要で膨大な手間や時間を要することが課題となっているという。
同社は、こうした課題に対応するため、当社独自のDCIM「データセンター統合管理システム」を開発。同システムは、同社が従来から提供する建物管理システムの情報(BAS、BEMS)、保守業務の情報(作業計画・結果)に新たにDCIMの情報(消費電力量、温湿度など)を統合することでICT設備とファシリティ設備の一元管理・見える化を可能としたもの。また、同システムの管理する情報は、ネットワーク上でデータセンター事業者と当社に共有され、データセンター事業者の効率的なサービス運用に活用できる。
同サービスは、ファシリティ設備の保守業務(定期点検・故障監視・駆付けなど)とシステムを活用した改善提案を一括提供する。このため一般的なソフトウェアのようなライセンス購入などの初期投資は不要。
今後、同社は2020年度までに国内データセンター保守市場シェア40%を獲得し、年間売上80億円を目指すという。