DJIは4月25日、プロフェッショナル向け新ドローン「Matrice 600」の製品発表会を開催した。
Matrice 600は、DJI Zenmuseジンバルシステムの全シリーズ、最新のジンバルシステム「Ronin-MX」に対応。バッテリー6個により電力供給を行い、Zenmuse X5カメラ搭載の場合は36分間飛行することができる。また、仮にどれか1つのバッテリーに不具合が発生した場合でも、バッテリーのオン/オフを操作することで飛行を維持する機能も搭載している。モーターは信頼性を向上させるために動的空冷システムを採用したほか、防塵設計により耐久性も強化された。
さらに、同社の独自映像配信技術「LightBridge 2」により高いフレームレートでの映像出力やHDでのライブストリーミングが可能で、最大5kmまでHDライブストリーミングが可能(日本仕様は3.5km)。
新フライトコントローラー「A3」により飛行安定性も向上。A3はGNSSユニット3個とIMU(3個)で構成されるA3 Proにアップグレードすることができる。また、水平精度2cm、垂直精度3cmを実現するDJIリアルタイムキネマティック技術(RTK技術)にもアップグレード可能。RTK技術は磁気干渉を受けないため、高圧電線の横などでも安定して飛行できるとする。
拡張機能であるDATA LINK/GRAND STATIONを使うと、最大5台のドローンを同時制御することができる。RTK技術と組み合わせることで、例えば2台のドローンで1つの荷物を運んだり、ドローンごとに異なる役割を与える群制御が可能となる。
また、モバイル端末を経由した遠隔操作などが可能となる「MOBILE SDK」と、さまざまなマイコンによる機体制御が可能となる「Onboard SDK」についても発表。ONBOARD SDKを利用すると、例えば匂いセンサなど従来のドローンには搭載されていないようなセンサも統合可能となるため、ドローンの活用分野がさらに広がりそうだ。
なお、Matrice 600の価格(税抜)は52万円となっている。