国際情報サービス企業トムソン・ロイターはこのほど、引用された数が多い論文数(高被引用論文数)で評価した日本の研究機関ランキング(2016年版)を発表した。
1位は東京大学で、高被引用論文数は1,303。大学から発表された全論文数に占める割合は1.6%だった。2位は京都大学で高被引用論文数は754、全論文数に占める割合は1.2%。1、2位は昨年と順位が変わらなかった。3位は理化学研究所で624、同2.5%(昨年4位)。以下、4位から10位までは、大阪大学559、同1.1%、東北大学484、同1.0%、産業技術総合研究所368、同1.3%、名古屋大学364、同1.1%、東京工業大学286、同1.1%、九州大学279、同0.8%、物質・材料研究機構273、同1.9%の順となっている。
世界各国の中で日本全体の高被引用論文数順位は10位だったが、分野別では免疫学、材料科学、化学が5位に、物理学は6位に入った。トムソン・ロイターは「日本は世界の研究コミュニティの中でも大きな存在感を示している」としている。
一昨年まで上位にランクされていた国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)は「戦略的に科学技術イノベーションの創出を推進するファンディングエージェンシーとしての事業内容を鑑み」という理由からランキングから除外された。しかし、高被引論文数は767で、高被引用論文中の割合2.4%と、価値の高い論文を多数生み出していることを示している。
トムソン・ロイターが高被引用論文としているのは、研究分野を22に大分類し、それぞれの分野において被引用数が上位1%の論文を指している。
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