三菱重工業は4月15日、オーストラリアのシドニーに現地法人の「MHI AUSTRALIA」(MHI豪州)を100%出資により設立し、15日から活動を開始した。同国の政府機関や経済・産業界との関係を強化するとともに、大学や研究機関などとの産学連携を活発に進めていくための窓口拠点として、機動的な営業支援活動と情報収集に取り組み、事業推進体制の強化を目指す。
同国は天然ガスや石炭をはじめとするエネルギー・鉱物資源が豊富なため、近年では堅調な経済発展を続けている。同社グループが手がける事業にとっては高いマーケット・ポテンシャルを有しているため、同社ではグローバルな視点による地域戦略の検討を経て、アプローチに注力することとした。
具体的にはMHI豪州を窓口として、火力発電施設などのエネルギー・環境分野、天然ガス田向けをはじめとするコンプレッサ関連、物流機器など幅広い分野において重点的にビジネスチャンスを開拓していくことを想定。
また、現地の大学や公設・民営の研究機関などと各種の共同研究についてシーズを掘り起こし、各事業分野にわたるサプライチェーンの開拓にも取り組む計画だ。今後、同社ではMHI豪州を通じ、オーストラリア国内およびオセアニア地域の顧客・市場に密着し、同地域の経済・産業発展に貢献する事業活動を積極的に推進していく方針だ。