味の素はこのほど、電子材料の既存製品のプロモーションおよび新製品・新事業創出活動の強化、電子材料に関わる最先端情報の収集を目的に米カリフォルニア州のシリコンバレーに味の素ファインテクノUSAを設立し、2016年4月1日より本格的に業務を開始した。
味の素ファインテクノUSAは味の素ファインテクノの100%出資により、2015年1月に設立し、資本金は10万ドル、事業内容は米国電子材料事業の情報収集、拡販活動、機能材料製品と原材料の輸出入となる。
現在、電子材料事業の主力製品であるABFは、コンピュータ用半導体基板の層間絶縁材料として使用されており、CPU(中央演算処理装置)用途の分野でトップシェアを有しているという。同社は、ABFのコンピュータ分野でのトップシェアの維持と、スマートフォンなどの新規分野でのシェア拡大を目指している。
また、健康・医療・エネルギーなどの社会インフラやスマート家電の分野へと、技術革新の速い電子情報関連産業に対応すべく、新製品・新事業創出活動を強化している。今後は、世界の電子情報関連市場をリードするシリコンバレーに構えた拠点を軸に、顧客とのコミュニケーションを強化し、顧客と一体になった開発型ビジネススタイルに取り組む。