博報堂DYメディアパートナーズとデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)は4月8日、大規模な購買アクチュアル・データを利用する広告配信ソリューションの「POS-AD」を提供開始した。

POS-ADのロゴ

購買アクチュアル・データは、ID付POSデータやレシート・データなど、店舗での商品・サービス販売時に記録されるデータ。

これまでの購買データを活用した広告配信では、購買データの絶対量が少ないため複数のターゲティング条件をかけることが難しいことに加え、購買データに業態や地域等の偏りが生じており、生活者の購買行動全体を把握した上でのメディア・プランニングができない課題があったという。

この課題に対して新ソリューションは、多様な大規模購買アクチュアル・データと、博報堂DYグループが保有するWeb閲覧履歴データなど異なるデータ・ソースを、独自に開発した「k-統計化&データフュージョン技術」により統計的に結合することで、利用できるデータ量を拡大することに成功した。

これにより、生活者の購買行動全体を総合的に把握した上でターゲティングを行い、広告配信が可能になったとしている。

これによりクライアントは、自社が抱える各種のマーケティング課題に合わせて、大規模な購買アクチュアル・データを元に自在にターゲットを指定した上で、購買ポテンシャルの高いターゲットを推定でき、オンラインでターゲット拡張を行った上で広告の配信が可能になるという。

リリースに先立ち、実施した実証実験ではコントロール群(デモグラフィック・ターゲティング)と比較し、コンバージョン・購買効果では最大約19.5倍、新商品のブランド理解度や購入意向度アップ効果では最大約2.5倍の結果を記録するなど、広告効果を上げることに成功した。

実証実験の結果

同ソリューションは、マーケティングの戦略立案から、クリエイティブ企画・制作、メディア・プランの策定、広告配信の実施、実購買も含めた効果測定・検証までのPDCAをワンストップで実現するとしている。