NECエンジニアリングは4月11日、電子ビーム溶接機の新製品「NEB-175シリーズ」の販売を同日より開始すると発表した。

電子ビーム溶接機は、タングステンやモリブデンをはじめとする難溶接素材の溶接やインコネルと銅などの異種金属溶接を可能とする。また、溶接歪による寸法のズレを抑制できることから、高い精度や品質を必要とする金属溶接に適している。

NEB-175シリーズは、業界最高水準の加速電圧175kVを実現し、高電圧電子ビーム溶接機の主流である150kVと比べてより幅が狭く、溶接深度が約15%以上深くなり、接合強度が向上した。また、「ビーム軌道補正機能」を搭載し、同社従来機と比較してビーム径を約25%縮小したことで、エネルギー密度を約30%高めるとともに、溶接歪を約25%低減し、より精度の高い溶接を可能とした。

加速電圧175kV、出力7KW、真空チャンバサイズ1000mm×1000mm×1000mm、オプション無しの参考価格(税抜、輸送・現調費など含まず)は8000万円~で、同社は今後3年間で30億円の販売を目標としている。

電子ビーム溶接機「NEB-175シリーズ」