旭川医科大学(旭川医大)、第一三共、三菱UFJキャピタルは4月5日、旭川医科大学 心血管再生・先端医療開発講座 川辺淳一特任教授が発見した新規幹細胞である毛細血管幹細胞「CapSCs」に関するオープンイノベーション研究を開始すると発表した。

CapSCsは、旭川医大と第一三共のグループ会社であるアスビオファーマとの共同研究のなかで単離・同定された新規幹細胞。血管だけでなく、さまざまな組織細胞に分化する能力を有することが示されている。

今回の研究では、循環器系の疾患をはじめとする各種疾患に対するCapSCsの治療効果の検証とともに、細胞治療ソースとしての実用化に向けた検討を進めていくとしている。

なお今回の共同研究を行うにあたって、新会社 OiDE CapiSEAが設立。三菱UFJキャピタルが運営するOiDEファンド投資事業有限責任組合から、研究等に必要な資金が同社へ全額出資される。

3年間の共同研究において、臨床試験へと進むために必要なデータが得られた場合、第一三共はCapiSEAの株式をすべて買い取り、第一三共が自らのプロジェクトとして研究開発を進めていく予定。旭川医大に対しては、研究開発の進捗に応じて対価を支払うとしている。また、旭川医大は対価の一部としてCapiSEA株式の一部保有を予定しているという。

共同研究のスキーム