3月30日(すべて現地時間)、Microsoftは2016年夏リリース予定の「Anniversary Update」向けとなる「Windows Anniversary SDK」プレビュー版の公開を公式ブログで発表した。ダウンロードにはWindows Insider Programへの参加 が必要ながらも、合わせてWindows 10 Insider Previewビルド14295のISOイメージファイルのダウンロードも可能にしている。

Windows 10 Anniversary SDKプレビュー版のセットアップ画面

Microsoft Windows&Device Group CVPのKevin Gallo氏は、Windows 10 Anniversary Updateで改善するAPIについて次のように説明した。「Windows Ink API」はわずか2行のコードを追加するだけで、インクキャンバスと新たなインクツールバーコントロールをアプリケーションに追加するAPI。さらにインクツールバーを拡張するインクプレゼンターも有益な機能だ。その他にも低レイテンシで美しいインクのレンダリング、手書き認識、インクデータ管理機能を提供する。

Anniversary Updateを適用すると各所でペン機能が有効活用できる(公式ブログより抜粋)

「JavaScript API」を使うことで、アプリケーションやWebページからWindows Helloの生体認証が利用可能になった。1,000近くのアプリケーションがボイスコマンドを利用するCortanaも更に進化し、アプリケーションやWebページとの統合を可能にした。「Cortana API」ベータ版の利用はこちらのWebサイトから行える。

Windows 10 Anniversary Updateでは、バックグラウンドアプリケーションの動作ロジックの変更や、UWP(ユニバーサルWindowsプラットフォーム)アプリケーションの拡張、アクションセンターのクラウド化などが加わる予定だ。

なお、Microsoftは2016年2月に「Xamarin」を買収し、「Visual Studio Enterprise」「Visual Studio Professional」に「Xamarin for Visual Studio」を無償追加することを3月31日に発表した。

Build 2016で発表された「Xamarin for Visual Studio」(公式動画より抜粋)

ただし無償開発者向けの「Visual Studio Community」に関しては「Community Edition of Xamarin Studio」を提供し、「Xamarin Studio for OS X」も用意している。

Xamarin Studioのダウンロードページ

阿久津良和(Cactus)