3月30日(現地時間)、Microsoftは現行版のVisual Studio 2015の次期バージョンにあたる「Visual Studio 15 Preview」のリリースを公式ブログで発表した。既にダウンロードページは公開済み。Visual StudioプログラムマーネジメントディレクターのJohn Montgomery氏は名称について言及していないが、Visual Studioの内部バージョンに由来するものと推測される。
Visual Studio 15 Previewは新たに軽量化したインストーラーと、"クラシック"なインストーラーの2種類。開発目的に応じてコンポーネントを取捨選択するオプションを用意し、インストール時間を短縮した。ただし、新しいインストーラーは完全ではないため、"クラシック"なインストールを継続利用し、正式版リリース移行も並行して提供する予定だとMontgomery氏は説明している。なお、同氏によれば、起動に要する時間を30%短縮した。
新たにWPF(Windows Presentation Foundation)およびUWP(ユニバーサルWindowsプラットフォーム)アプリケーション開発時のXAMLのエディット&コンティニューと、C#およびVisual Basic用コーディングスタイル分析機能を搭載し、標準的なコーディングを可能にしている。
その他には、新しいJavaScript言語サービス「Salsa」をサポートしているが、初期状態では無効になっているため、HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\VisualStudio\15.0\TypeScriptLanguageService
キーのDWORD値「UseTypeScriptExperimental」のデータを「1」に変更しなければならない。バージョン6.xやES6 IntelliSenseエンジンをサポートする「Node.js Tools 1.2」のアルファ版、「Cordova 6.0.0」をサポートした「Visual Studio Tools for Apache Cordova」にも対応。
「Tools for Universal Windows App Development」も更新し、.NETネイティブツールチェインをWindows 10用アプリケーションに最適化して、600以上のバグフィックスとパフォーマンス改善を加えている。アプリケーション分析ツールとなる「Developer Analytics Tools」も更新が加わり、検索履歴参照の容易化や関連テレメトリーの検索結果を改善。また、log4netやNLog、System.Diagnosticsといったロギングフレームワークからのトレース収集構成も合理化した。
Montgomery氏は詳しい更新内容はリリースノートで、既知の問題はWebページで確認し、プレビュー版に対する意見をコミュニティサイトで求めている。
阿久津良和(Cactus)