ニールセンが3月29日に発表した、同社が提供するスマートフォン視聴率情報である「Nielsen Mobile NetView (ニールセン・モバイル・ネットビュー)」の2016年2月のデータを基に分析した結果によると、18歳以上34歳以下のスマートフォン利用者では「comico」「pixiv」「@wiki」の利用率が高く、男性と女性ではよく利用するサービスに違いが見られたという。
同調査は、全国の7,000人(Android・iOS各3,500人)の調査協力モニターから取得するアクセス・ログ情報を基にしたもの。
2016年2月時点での18歳以上34歳以下におけるスマートフォンからのインターネット利用者は2,117万人であり、この年代の86%が利用しているという。利用時間は1日平均で約2時間だった。
2015年2月と比較すると、利用者数は4%増、1日の平均利用時間は3分減とほぼ横ばいとであり、スマートフォンが生活の一部として定着していると同社は見る。
米国ではこの年代をミレニアル世代と呼び、デジタル・デバイスを使いこなした消費行動への関心が高まっているが、日本でも同様に、この年代が最も活発にデジタル・デバイスを利用している年代という。
18歳以上34歳以下での利用率が全体より高いサービスを見ると、最も高いのは無料の漫画閲覧サービスである「comico」の79%だった。以下、イラストを軸とするSNSである「pixiv」(75%)、ゲーム攻略情報サイトである「@wiki」(74%)と続く。
それぞれの男女比は、女性向けのキュレーション・メディアである「MERY」や、女性をターゲットとする文字入力キーボードである「Simeji」を展開する「Baidu」では女性の割合が高く、またcomicoや「pixivでも女性の割合が高くなっており、これらのサービスは女性が活発に利用しているという。一方、@wikiは男性の割合が高かった。
女性の利用率が高い4つのサービスの中で、メディアとしてMERY・pixiv・comicoについて重複利用状況を見たところ、これら3サービスを全て利用している人は23万人で重複利用者は少なく、各サービスを単独で利用している人が多い。
この3サービスの非重複利用者は625万人であり、18歳以上34歳以下の女性の51%にリーチできるという。
SNSアプリとの重複利用では、若年層の支持を受けているというTwitterの重複利用率が、全体的に高い。その他のSNSを見ると、Instagramの重複利用率がMERY利用者で44%となり、pixivやcomicoと比較すると20ポイント以上高く、利用しているメディアにより大きな差が見られたとのことだ。
また、pixiv利用者ではInstagramの利用率は17%にとどまる一方で、Twitterの利用割合が76%と他2サービスと比べて高くなっている。