サンディスクは3月24日、来るべきコネクテッドカー時代に向けた車載用フラッシュストレージソリューション「SanDisk Automotiveシリーズ」および、IIoTを中心に新たなデータ活用が期待される産業分野向けフラッシュストレージソリューション「SanDisk Industrialシリーズ」を発表した。

SanDisk Automotiveは、コネクテッドカーに求められるさまざまな要件に対応した車載グレードのSDカード製品群(容量は8~64GBまでを用意)。同社はこれまでも-40℃~+85℃まで対応したAEC-Q100認証取得済みSDカードを車載用途に提供してきたが、同シリーズは、それらに加え、信頼性と利便性を高めるための各種スマート機能を搭載したもの。これにより、SDカードの書き込み寿命のモニタリングや、電源瞬断によるデータ破壊からの保護、メモリの自動リフレッシュなどが可能となり、保守コストの低減やメモリ寿命の延長などをエンドユーザーやカスタマは意識せずに実現できるようになるという。

SanDisk Automotive/Industrialシリーズに搭載されるスマート機能各種の概要

一方のSanDisk Industrialは、産業機器を中心とした高い耐久性と信頼性が要求されるアプリケーション向けに設計された産業グレードのSDカード/MicroSDカード製品群。SDカードとしては、8~64GBまでのラインアップを用意、動画の保存用途が中心に想定されるmicroSDカードは32GBおよび64GB品が用意されており、いずれも最大20MB/秒のシーケンシャル書き込み/読み取りを実現しているほか、-25℃~+85℃(SDカードは-40℃まで対応するSanDisk Industrial XTシリーズも用意されている)の温度範囲に対応し、車載向けと同様、メモリの書き込み寿命のモニタリングなどのスマート機能を搭載している。

「SanDisk Industrialシリーズ」の64GB品3品種の外観

「SanDisk Automotiveシリーズ」の64GB品の外観

サンディスクの車載&コネクテッドソリューション プロダクトマネージャーであるラッセル・ルーベン氏

いずれの製品も2016年4月より、同社のコマーシャルビジネスチャネルを通じて出荷を開始する予定としている。

なお、同社の車載&コネクテッドソリューション プロダクトマネージャーであるラッセル・ルーベン(Russell Ruben)氏は、今後の製品ロードマップについて、公にできないとしながらも、これらの製品群はMLC方式のNAND型フラッシュメモリを採用しており、容量的にもさらに増加させていくことは可能とし、車載機器メーカーや産業機器メーカーなどが将来的に開発していくアプリケーションが必要とするメモリ容量を見極めていく形で、製品展開を図っていくとしていた。

「SanDisk Industrialシリーズ」の搭載アプリケーション例その1「シングルボードコンピューティング」。なお、この製品はあくまでイメージとして利用しているため、実際にIndustrialシリーズに対応している訳ではないとのこと

SanDisk Industrialシリーズ」の搭載アプリケーション例その2「産業用ドローン」。なお、この製品はあくまでイメージとして利用しているため、実際にIndustrialシリーズに対応している訳ではないとのこと

SanDisk Industrialシリーズ」の搭載アプリケーション例その3「ドライブレコーダー」。なお、この製品はあくまでイメージとして利用しているため、実際にIndustrialシリーズに対応している訳ではないとのこと

SanDisk Industrialシリーズ」の搭載アプリケーション例その4「ネットワークカメラ」。microSDカードは密閉された筐体の中に入っており、概観からは確認することはできない。なお、この製品はあくまでイメージとして利用しているため、実際にIndustrialシリーズに対応している訳ではないとのこと