インターコムは3月23日、IBMメインフレームの専用端末と同等の機能をWindows搭載PCで実現できるようにする端末エミュレーターの最新版「FALCON 3270 Ver.5」を新開発し、即日発売を開始した。

同商品は、今後基幹業務での採用が進む文字規格「JIS X 0213:2004」に対応している。基幹システムと接続したWindows 10搭載PCを使って、「JIS2004」で規定された計1万1233字の文字や記号を画面表示・入力、ホスト印刷、ファイル転送で使用できる。

「FALCON 3270 Ver.5」は、z/OS、OS/390、MVSなどが動作するIBMメインフレームへの入出力装置として機能する端末エミュレーターの最新版。IBM純正端末「Personal Communications」(PCOMM)と高い互換性を持ち、基幹業務に必要な機能をWindows搭載PCで使用できるという。

今回、「JIS2004」の内容を取り込んだIBM日本語ホストコード「CCSID 1390/1399」に新たに対応した。同製品を導入する金融機関や生損保会社では、個人名や地名が記載される帳票発行などの業務を最新の文字環境(JIS2004)で行うことが可能。加えて、IBMメインフレームが独自に保有していた特殊記号などが外字ではなく標準で使用できるようになる。

オープンシステムはもちろん、クラウドで基幹システムを構築する動きがある中、金融サービスや公共サービスなどの高い信頼性を必要とする業務では、メインフレームを使ったシステムが依然として稼働している。そして、メインフレームと接続する業務用端末は、現在、その多くがWindows 7を搭載したパソコンとなっている。

メインフレームと接続する業務端末の多くは、Windows 7を搭載したPCだという。しかしながら、Windows 7のメインストリーム サポートは2015年1月に終了しており(延長サポートは2020年1月まで)、今後の業務用端末にはWindows 10搭載PCの導入が進むと考えているという。

しかし、Windows 10(Windows 8/8.1以降)では「JIS2004」のみに対応し、Windows 7以前で使用できた「JIS90」に対応していない。そのため、「JIS90」で行われていた基幹業務においても、Windows 10の導入を機に「JIS2004」へ移行する動きが始まっている。基幹業務を担う端末エミュレーターでも「JIS2004」に対応する必要が出てきたとしている。

「FALCON 3270 Ver.5」では「JIS2004」に対応することで、今後普及が進むWindows 10搭載PCでの基幹業務をサポートしていくという。