米Red Hatは3月9日(現地時間)、KVM(Kernel-based Virtual Machine)ベース仮想化ソリューション「Red Hat Enterprise Virtualization 3.6」の提供を開始した。
同ソリューションはLinuxベースの高負荷ワークロード向けにパフォーマンス、スケール、およびセキュリティの向上を提供するほか、ユーザーエクスペリエンスと管理ツールを一新し、サードパーティー製の移行ツールの購入を不要にすることにより、VMware移行のコストと時間を削減するという。
Red Hat Enterprise Virtualizationは、コストの削減と独自方式仮想化ソリューションの蔓延防止という課題を解決し、SAPやOracle のデプロイメントのような大規模コンピューティング環境や、計算およびグラフィック集約的なワークステーション向けにカスタマイズされている。
新機能は「ホットプラグメモリサポート」「PCIデバイスアサインメント」「ホストアップデートマネージャー」「オブジェクトヘルスステータス」。ホットプラグメモリサポートは基盤のインフラストラクチャと協調動作して、アプリケーションの実行を中断することなくアプリケーションに多くのメモリをオンザフライで与えることにより、動的な、ワンクリックのメモリスケーリングを提供する。
また、PCIデバイスアサインメントは物理デバイスの仮想マシンへの直接パススルーが可能になり、ベアメタルに近い性能の実現に役立つとともに、複数の高価なワークステーションのオーバヘッドを削減できるほか、ホストアップデートマネージャーはRed Hat Enterprise Virtualizationのユーザーが使用しているシステム管理ソリューションのRed Hat Satelliteとの統合を通して、仮想化された環境全体にわたりパッチリリースのプロセスを合理化。
さらに、オブジェクトヘルスステータスはRed Hat Enterprise Virtualization のインタフェース経由で、ストレージ、CPU、サーバー、またはハードディスクの性能に関する問題など、外部システムヘルスイベントに対する可視性を提供する。