大日本印刷(以下:DNP)は、同社とホスピタルネット(以下:ホスピタルネット)が提供する、繰り返しチャージできるプリペイド型の非接触ICカード(電子マネー)で、病院内の自動販売機や売店などの支払いができるキャッシュレスシステムが、埼玉県の医療法人藍生会不動ヶ丘病院(以下:不動ヶ丘病院)で採用されたと発表した。
精神科等の病院では、入院患者の自立を支援していくため、自動販売機や売店、ランドリーなどの支払いをできる限り入院患者本人に任せたいというニーズがあるという。しかし、現金決済では、お金の使いすぎや紛失などのトラブルが起こりやすく、それを防ぐために病院スタッフが患者の金銭を管理することが多いことから、その業務負荷が課題となっていたという。そこで、DNPとホスピタルネットは、現金を持ち歩く必要のない、プリペイド型の電子マネーを利用した病院向けキャッシュレスシステムを発売。1枚のカードで病院内の自動販売機や売店、ランドリーなどの支払いが行えるほか、1日あたりの利用限度額の設定や利用履歴の確認、カード紛失時の利用停止などが可能。
また、管理サーバで利用履歴の確認や利用明細のプリントアウトが可能で、1日の利用限度額の設定によって使いすぎを防止できるほか、カードの紛失や盗難の際には即時に使用を停止することができる。
不動ヶ丘病院はこれまで、現金の利用によるトラブルを防止するために、自動販売機用の磁気プリペイドカードシステムを使用していたが、機器の老朽化などにより読取り不良が多いことや、病院内でチャージできないことなどの課題があったため、今回、Dキャッシュレスシステムを採用、2016年3月に、自動販売機とチャージ機での利用を開始する。今後は、ランドリーなどでも利用できるようにする計画だという。