米モレックスの日本法人である日本モレックスは3月17日、プリント回路基板の配線用途に向けて、28Gbpsの高速データ転送に対応するプレスフィット/コンプライアントピン型メザニンソリューション「NeoPress 高速メザニンシステム(NeoPress)」を発表した。
NeoPressは1つのディファレンシャルペアに対して2つのシグナルピンと1つのシールドグランドピンの合計3つのピンを割り当てるトライアッド構造を採用したスタッガ(千鳥格子)形状のSMTコネクター。同システムはミラーイメージ(鏡像=左右反転)のインターフェースを備えることで、嵌合スタック高を9.00mm~45.00mmと低く抑えると共に、プリント基板における配線設計の簡素化に寄与するとしている。また、終端処理にプレスフィット/コンプライアントピン設計が採用されておりハンダ接合が不要となるため、プリント基板のリワーク(再実装作業)時にも信号整合性を損なうことがないという。
NeoPressのモジュール式トライアッド・ウエハー設計には、インピーダンスを85~100Ωに調整可能な高速ディファレンシャルペアが含まれているため、柔軟なカスタマイズが可能。さらに、高速シングルエンドトレース、低速シングルエンドライン、電源コンタクトの利用が可能な4トライアッド仕様がオプションとして取り揃えられている。これらのオプションは、プリント基板設計において1つの小型コネクターで低速と高速の双方および電源に対応できる上、基板上の設計スペース確保や省コスト化に貢献する。
同社は同システムは「ハブ、サーバー、NAS、タワー、ラックマウントサーバーなどの高密度通信やネットワーク機器に加えて、産業オートメーションや医療用途に適している」とコメントしている。