花王は3月16日、新たな水性インクジェット用顔料インクを開発し、同技術を用いて産業印刷分野に参入すると発表した。
同社は今回、独自に設計した機能性ポリマーでナノサイズの顔料を被覆する顔料ナノ分散技術を用いることで、非反応型かつ非危険物で、高画質化を実現できる、VOC(揮発性有機化合物)レス設計で環境負荷を低減した軟包装印刷向け水性インクジェット用顔料インクを開発した。
また、シンク・ラボラトリーとの協業により、同インクを用いて、ラインヘッド方式を採用した、軟包装用フィルム印刷を実用化できるインクジェット印刷システムを実現。さらに、シンク・ラボラトリーおよび精工との協業により、同インク技術を水性グラビアインクに展開できることも確認した。
花王は「社会的課題の解決に貢献することをめざして、これまでに培ってきた研究知見を結集・融合した本質研究を深化させ、環境負荷低減に貢献する商品づくりおよびサービス提供を進めてまいります。」とコメントしている。