テクトロニクスは3月16日、オシロスコープ用プローブの新製品「P7700シリーズTriModeプローブ(P7700シリーズ)」を発表した。
P7700シリーズはモバイルおよびサーバー市場に向けた製品となっており、8GHz~20GHzまでの周波数帯域を提供する。従来のプローブと大きく異なるのは、アクティブ入力バッファをチップ先端に配置した点だ。これにより、信号損失や負荷容量、ノイズを最小限に抑制するとしている。はんだ付け用チップはフラット型のフレキシブル基板タイプと同軸ケーブルタイプがあり、両タイプとも差動、シングルエンド、コモン・モードに対応するTriMode機能を搭載しているほか、動作温度範囲が-40℃~+85℃に拡大した。
また、モバイルデバイスで用いられるLPDDRやMIPI規格に対応可能な低負荷性能を実現しているほか、業界で初めてプローブとチップにそれぞれのSパラメータ・ファイルを内蔵し、オシロスコープに接続するだけで自動的にディエンベッドすることが可能となった。チップを接続するコネクタでは「TekFlex」技術を採用。クリップのように挟みこむ形式とすることで、簡単な操作でチップを接続することが可能となった。
簡易的な測定を行う際など、手でプローブを保つ場合に用いるブラウザ・アクセサリにもTeKFlex技術を導入。人間工学に基づいたデザインを採用し、さまざまな角度からチップ先端を視認することができるほか、照明用ライトを搭載するなど使いやすさが追求されている。また、チップは先端に4つの突起で金属パッドを確実にグリップするクラウン・ポイント設計となっている。
価格面ではフレキブル基板タイプのはんだ付け用チップが1チップおよそ6000円の低価格を実現したほか、通常使用でおよそ10回の再利用が可能となった。P7700シリーズの4製品、はんだ付け用チップ2種類、ブラウザ・アクセサリの価格は以下の通り。