大日本印刷(以下:DNP)は、ニュアンス・コミュニケーションズ・ジャパン(以下:ニュアンス)と提携し、なりすましによる不正ログイン防止に向け、スマートフォンの音声入力機能で簡便かつ安全に本人認証が行える声紋認証サービスの開発を開始すると発表した。

サービスは、ニュアンスの声紋認証技術とDNPの情報セキュリティのノウハウを組み合わせたもので、2016年12月のサービス開始を予定しているという。

今回DNPは、ICカード関連の事業や、オンラインショッピングにおける3-Dセキュアに準拠した本人認証サービスなどで培った情報セキュリティのノウハウと、世界で実績のあるニュアンスの声紋認証技術を組み合わせて、人の声を本人認証用データに用いることで利便性と安全性を高めた声紋認証サービスを開発する。

3-Dセキュアは、オンラインショッピングのカード決済時にカード番号などを入力すると、カード発行会社の認証画面が表示され、カード会員が事前登録したパスワードを入力して本人認証を行った上で決済を完了させる仕組み。

3-Dセキュア概要

声紋認証サービスは、一人ひとりの声の特徴を抽出してパターン化した“声紋”を認証用データとして利用する。声紋をあらかじめ登録しておき、スマートフォンアプリのログインや取引などで本人認証を行う際に、スマートフォンのマイクに向かって発声すると、その声の声紋と登録された声紋を認証サーバが照合し、会員本人かどうかを判定する。

DNPは、インターネット会員サービスを提供する金融機関や保険会社を中心に本サービスを提供し、2017年から2019年度の3年間で3億円の売上を目指すという。